霊園の太陽光発電の開始

 お盆ウイークの後、霊園新聞でも予告していました通り、霊園美原ロイヤルメモリアルパーク管理棟屋上の補修工事に入り、9月に入って補修が終わった屋上にパナソニック社製の太陽光パネル、20枚を設置いたしました。設備容量は4.6キロワット。それから屋上補修や太陽光パネル設置の為の足場を利用して、築16年になる管理棟の外壁の吹きつけをやり直し、隣の先祖供養堂や合葬墓アマラのお堂と同じ色彩に変えました。関西電力との手続き終了後、太陽光パネルの稼働は10月7日に始まりました。恐らく霊園の管理棟といたしましては全国に先駆けるものでありましょう。

 水没する太平洋の島や、氷河が無くなってきた北極海などの遠い国の話を聞くまでもなく、昨今の紀伊半島を襲った台風禍を見るにつけても、夏の暑さも体温を超える日が続くのを見ましても、自然に恵まれ、気候が穏やかだったわが国も、地球温暖化がじわじわと影響し始めていることが分かります。これは大気中に濃度が高まった二酸化炭素が地表を温める温室効果ガスとなっているからであり、この二酸化炭素の増加は、ご存じの通り、産業革命以降、人類は生活水準を豊かにする為のエネルギーを、石炭・石油と言った化石燃料に依存してきたことが原因です。

 地球温暖化が自然災害の禍を大きくすることよりも更に深刻なのは、ゆっくりと進行する自然環境の変化自体であります。動物も魚も昆虫も植物も、その種が生存できる自然環境というものは限られた範囲でしかありません。日本列島では北から南までそれぞれの気候帯に分かれ、様々な動植物が生存しています。気候が変われば、住むところを移動すべき種が出てきます。移動して生存ができる種はまだ幸運だが、住むところが無くなる種も出てきます。地球温暖化が進むことで、生物種の数が世界的に激減している、種の多様性が失われている、と言われています。そのことが回り回ってやがては人類の生存を脅かすことになるのではないでしょうか。

 このようなことを考えるなら、私たちは、子孫の為に、未来の人類の為に、一人一人が先ず地球環境保全のためにできることから行動して行かなければなりません。一民営霊園の管理棟で、日常使用する電力を自然エネルギーで賄う、そのようなことは地球環境の大きな変化を見れば、あまりにも些細なことかもしれませんが、地球環境を悪化させたのは総て人類の責任だと深く反省し、使えるだけのエネルギーを消費して、欲望のままに突き進んできた人類に、ここでブレーキをかけるには、私たち一人一人ができる些細なことから先ずは行動を始めたいと思うのです。