霊園新聞VOL20を発行して

 霊園の前代表だった父が亡くなり、不肖私が後継の霊園経営者とならせていただいて以来、霊園側と墓地使用者との心の結びつきを作りたく、7月と12月の年2回、霊園墓地使用者の皆様に対し、霊園新聞「美原ロイヤルニュース」を発行して参りましたが、いよいよ20回目の霊園新聞の発行の日を迎えることができまして、霊園代表者としても、編集者としても、感慨ひとしおでございます。当初は1000部余りだった発行部数も、今や3000部弱を封筒に入れなければならなくなり、その作業も遂に霊園の職員ではできなくなって、外注の業者に依頼しなければならなくなりました。

 この10年間を振り返りますと、我が国の経済の状況は決して良かったとは言えませんし、またすぐ近くに小規模な霊園が出来たかと思うと、数キロは隔たりながらも、大規模な公園墓地がオープンすることとなりまして、この辺り(堺市美原区の国道309号線周辺)も霊園の墓地使用者獲得競争が激化することになり、美原ロイヤルメモリアルパークという霊園事業も大変厳しい経済環境の中を生き抜いてきた訳でございます。しかしお陰様で「美原ロイヤルメモリアルパーク」は郊外型民営霊園の墓地使用率の平均値である70%を大幅に上回る,91%(平成22年3月現在)まで使用率を高めさせていただいたのでございます。

 これも私たちがただお客様に喜んでいただきたいと、次々に霊園構内の設備を増設、改良の作業を続けて来たこと、墓参客様へのサービスの向上を図ってきたこと、それは今も続いていることを誰よりもお客様が分かって下さった、ということの証だと思わせていただいているのです。ただ問題は、墓地の使用率がいかに高い霊園であっても、「美原ロイヤル」の運営・管理にかかる年間経費は、墓地管理料や花・飲料などを売った収益の合計を上回っていることです。それに対し府からは経営の改善(管理料率を上げるか、サービスを切り捨てるか)を勧告されています。実に頭が痛い問題ですが、これにつきましては又改めてブログに書かせていただくことにいたします。

 霊園新聞には、ご興味の無いお客様にはご不興かもしれませんが、この地域、南河内が歴史のスポットライトを浴びる南北朝時代の歴史紀行を連載で、歴史好きな私に書かせてもらっています。南北朝時代は国民に皇国史観を植え付けるのを目的とした戦前の学校教育で大変比重を掛けて扱われたものです。ところが戦後はその反動で歴史の授業でも殆ど教えられなくなりました。私は決して今の学校教育を戦前に戻したいのではありませんし、そのような政治的思惑もありません。ただ歴史の真実を客観的に調べ上げ、それを広く知っていただきたいと思うだけなのです。そのような人間がこの霊園の経営者であることをこの新聞紙上の歴史紀行によって知っていただけたらと願うばかりでございます。