ペット永代供養墓「愛」の誕生

 私が経営する美原ロイヤルメモリアルパークは今から21年前、父が経営する会社の遊休地だったこの地を宅地に開発しようと多大な投資をした挙げ句に調整区域の解除に失敗し、開発を不意にしたところに、それでは霊園にしてはどうか?と提案して下さって、全く素人だった父や私に霊園開発や霊園事業を教え、物心両面援助下さったのが、今も当霊園で営業をなさっている丸長さんでした。平成6年に周辺の自治会様のご同意を得て目出度く開園し、寝具縫製業から霊園事業に転業したのでした。

 平成12年に父が亡くなり、私が代表となってからも丸長さんは経営の相談相手となって下さり、18年には第二霊園を羽曳野市に造る計画が持ち上がりました。このように順調に進んだのも畿内の営業対象の霊園の中で美原ロイヤルに最大の販売努力を重ねて下さった丸長様のお蔭です。私はこの開発を機に石材店を作り、第二霊園の美原東ロイヤルではお客様に墓石の小売をしようと計画しました。最初の頃は丸長さんと私が経営する石材店、浪石(なみせき)は、共に仲良く営業をすることができました。

 ところがリーマンショックという世界不況が勃発すると、景気に影響されない業種であった霊園事業も墓地・墓石の申込みが全国的に減少いたしました。美原ロイヤルの残墓地は少なく、オープンした美原東もまだ小さな霊園だったので、遂に丸長さんから、この様な小さな霊園で石材店二社が営業するのは無理だと、私には直ちに石材販売を止め、霊園代表としての職務に特化してほしいと言われました。思えば21年前、絶対絶命にあったのを救って下さった丸長さんですから、私は自分の石材会社のその後ことは後で考えたらなんとかなるだろうと、その場は素直にハイと返事いたしました。

 それから浪石はリストラを強行し、霊園の設備投資の石材工事と、美原&美原東以外の他所の霊園や墓地での墓石の仕事に事業を縮小して、それまで霊園事業のコンサル業や新霊園の資金管理の仕事をしていた関西メモワールと合併し社名を変更しました。その間丸長さんには浪石の在庫の墓地の販売に協力いただきました。そしてこの度丸長さんから、傘下の平野動物霊園でのペットの納骨堂の契約更新を終えたお客の為に、愛玩動物の「終の棲家」となる永代供養墓を創ってくれと依頼され、美原ロイヤルの駐車場の脇の緑地の中にペット合同供養墓「愛」を関西メモワールで建立いたしました。

 このようにお陰様で(株)関西メモワールには「ペット葬祭業」という新しい事業の柱が出来ました。不思議なことに永代供養塔が完成した途端に「この霊園には動物の墓は無いかな?」と尋ねて来られたお客様があって、その方が第一号のお客様になって下さいました。そして今月15日、平野動物霊園から33体の愛玩動物の遺骨が埋葬されました。この合同供養塔「愛」の特徴は、メモリアル・プレートというペットのカラー写真入りのステンレスのメッセージプレートを石版に貼り付けることができることです。第一号のお客様が大変喜んで下さって、供養塔のPRに使用して良いとの許可までいただきました。