神よ、吾らに未来に向かう勇気を与え給え

 私が善きことのみを語る習慣をつけようとブログを始めて1年9ヶ月、ようやく70回目の更新になりました。職場の霊園は、例年の年末のようにご先祖のお墓を拭き浄めてお正月を迎えたい墓参客様で溢れ、慌ただしい限りですが、年の瀬を迎えて、この一年を振り返り、来る年のことを想うことにいたしました。

 霊園では元旦を挟んで約二週間、お墓の花を松竹梅で飾って線香ローソクをお付けし、一対2500円で販売しています。普段の二倍の値段ですが、それは仕入単価も倍になるからです。ただ美原&美原東ロイヤルでは、霊園から花を買って下さるお客様に市販で1500円くらいの「皇室カレンダー」を数量限定で差し上げることでお客様に喜んでもらっています。また松原ライオンズクラブでは、29日、恒例の日本赤十字社の近鉄河内天美駅での献血キャンペーンのお手伝いをいたしました。採血者数は193名でした。このような活動に参加することで自分がほんの少しでも他人様(ひとさま)のお役に立つことができれば、と考えるようになりました。

さて日本の国は財政的に存亡の危機にあります。税収の二倍の歳出予算を組んで、仕方がないと政治家達は言い訳し、税収と同額の借金(国債)で賄うという、財政再建への行動が全く無い国だからです。消費税率を5%上げる議論はありますが、消費税1%は1兆円余りの増収と言われ、年間四十数兆円の財政赤字に5兆円余りの増収では焼け石に水で、国債残高を維持させるだけでも、消費税を25%アップ(消費税率を30%に)して、歳出は総て半分に、即ち公務員の人件費を半分にして行政サービスと投資を総て半分にしなければならないくらい深刻であります。国民は相当窮乏生活を覚悟しなければ、国の財政健全化は果たし得ません。政治家の方々には是非とも国民に真実を伝える勇気を、この国難に真正面から取り組む気概を持っていただきたいものです。

それでは私の霊園事業はどうなのか? 将来起きるかもしれない問題に眼をそらさず、勇気をもって対処しているのか? であります。霊園事業、墓石業界も、お墓を建てる人は減少し、時代は刻々と移りつつあります。今年はそういう変化に対処して、自分なりに幾つか手を打ってきたつもりです。しかしそのような先行投資は、かえって現状の経営を苦しくすることもあります。しかも新年は第二霊園の美原東ロイヤルにて二階建ての管理棟ビルの建築が始まります。それは美原東の墓地使用者の皆様には是非とも必要なものであります。そうはいうものの、私はこのような景気の中、果たしてこのビルの建築を進めて良いものかどうか、正直迷うことも何度かありました。

先のことが見えない時代です。東日本大震災による十メートルを超える大津波も、福島原発の放射能漏れも、EUの信用不安も、北朝鮮の国家元首の急死も、どれ一つ事前に予想した人はありません。しかし自分が経営する事業の環境変化については、起こりうる総ての可能性、危険性に備え、叡智を絞って対処方法を講じる義務が私にはあります。未来の需要には思い切っての投資が必要ですが、その代わり断固とした戦略的な固定費削減策も必要になります。その上で如何なる困難への直面も怖れず、吾に前進する勇気を与え給え、と神にただ祈るだけであります。