外食チエーン「きらく」辻野会長の講演を聴いて

 1月16日水曜日の夜、南森町の税理士法人、経営コンサルタントのKVIという会社の会議室で、私が所属する大阪の栄える会の中央支部と、北支部、ひがし支部の三支部が合同して、大阪府下でラーメン(喜らく)、とんかつ(かつ喜)、お好み焼き(○○源氏)、焼き鳥(一鳥一炭)の外食チエーンを展開されている「きらく」の辻野倫男会長のお話を聴きながら、谷口雅春先生の生命の実相哲学を学ぶ例会を開催され、約30名の会員が参加いたしました。


 辻野倫男会長は講演の前に「きらく社内報」(第26期年度版)を出席者全員に配布し、年商が39億円、店舗数が55店、営業利益が8千万円に達したと出席者に公表しました。社内報の第一頁には、会長の次の弟、昨年社長に就任した辻野享社長の挨拶と経営方針が載っています。同社は創業者、辻野幸雄、千恵子(故人)夫妻の息子の5人兄弟が仲良く力を合わせ、会長、社長、専務2名、常務の要職に就いて経営に当たっている会社です。同族企業はよく内紛で傾くと言われますが、このように兄弟仲良く会社経営ができるのは、信仰深かったお母様、千恵子さんの教育の賜と言うべきなのではないでしょうか。


 社内報に掲載された社長の経営方針を紹介いたします。
一、創業の精神にかえり(お客様に喜んで頂ける商い)、100年続くビジョナルカンパニーを目指します。
二、キャッシュリッチ企業を目指す。(富「利益」とは人「お客様」の為になる働きをした証明です。)多くのお客様に喜んで頂く事により、より良い従業員の福利厚生、報酬アップを目指したいと思います。
三、現場主義に基づき、季節感のあるタイムリーで感度ある販促を強化、実行する。


四、常にいかなる変化にも即応し、オリジナリテイーあふれる業態開発をする。
五、選択と集中により、国の内外を含め独立自尊のオンリーワン店を目指す出店戦略。
安易な企業規模の拡大は目的ではありません。「経営は心である」の創業理念のもと、お客様と従業員様、関係各位の皆様に喜んで頂く商いを一日一日実践してまいりたいと思います。(代表取締役社長 辻野享)


 世間では平成不況などと言っている中で、1972年に辻野千恵子氏によって創業された「きらく」は1987年に株式会社として設立され、以後今日に至るまで一年たりとも、又一店たりとも赤字を出したことが無い、という素晴らしい経営をされています。ひとつはしっかりした理念をもって仕事をするように会社を挙げて従業員の精神教育に力を入れておられるところがそのような結果に繋がっているのだと思いました。