日本理化学工業 大山会長の講演会

SONY DSC

1月28日土曜日、大阪上本町の生長の家の会館で、栄える会の主催による、日本理化学工業の大山泰弘会長をゲスト講師としてお招びして一般受講者向けのオープン講演会が開催されました。日本理化学工業は、国内シエア30%を持つダストレスチョークメーカーで、従業員73人中55人の知的障害者を雇用している特異な企業です。私は大山会長のお話を拝聴することで、大山会長の愛の心の深さを知らされ、ご講演の途中、正直何度も目頭を熱く致しました。

 何故日本理化学工業が知的障害者を従業員として雇用することになったのか? これについて大山会長は、昭和34年、青鳥養護学校の先生が卒業生になんとしてでも就職の世話をしなければと、熱心に三度も会社を訪問されたことが切掛けだったとお話しされました。何度交渉しても、知的障害者を就職させるのは並大抵のことではないと半ば諦めかけた学校の先生が、では彼らが親から離され、地方の施設に送られる前に、せめて生涯に一度だけ仕事をする体験をさせてやってくれないか、と言われると、流石に大山氏も同情心が芽生えたのだそうです。

 それから大山氏は二人の知的障害者を雇うことになりましたが、それでも施設にいれば楽ができるのに、なぜ工場に働こうとするのだろうか、と大山氏の疑問は消えませんでした。その疑問に対し、ある法事で同席されたお寺の住職が次のように答えられました。この言葉が、従業員の七割が知的障害者という会社を創りました。
人間の究極の幸せは次の四つです。人に愛されること、人にほめられること、人の役に立つこと、そして人から必要とされること。愛されること以外の三つの幸せは、働くことによって得られます。障碍を持つ人達が働こうとするのは、本当の幸せを求める人間の証(あかし)なのです。」(大山泰弘著「利他のすすめ」28頁 WAVE出版)

SONY DSC

ところで大山会長のご講演が終わり、次の妹尾教化部長先生の真理講話が始まるまでの短い時間、私は体験談をするよう言われておりました。栄える会らしく、真理を研鑽すれば、このように成功したという話なら良かったのですが、私は数年前の霊園と私が創設した石材店で実際に起こった事件を取り上げ、今にして思えば後悔することばかりでございますが、いつも教えられている「報恩感謝」を事業順調の中で、ふと忘れたことによる失敗の体験談をお話しいたしました。人生七転び八起き、私の心のブレを矯正すれば、また私は立ち上がることができたのです。