東日本大震災の中の植樹祭

 日を追う毎に目を覆うような東北沖の地震による津波の災害には本当に言葉もありません。犠牲になられた方々のご冥福を祈らせていただくと共に、今避難所にて連絡のとれないご家族、ご親族のことを心配されながら、不自由にお過ごしの方々には、お力を落とされずに頑張って下さいと遠くから祈るばかりでございます。また福島第一原発の惨状につきましても、予断を許さない危険な状態が日々続いておりますが、高レベルの放射能を浴びながらも、尊い使命の為に自らの命、健康を顧みず,現場にて原子炉の冷却につとめておられる東京電力の50名の社員様や,消防士の方々や,自衛隊員の方々にも遠くからご健闘とご無事を祈り、感謝のエールを送らせていただきたいと思います。

 思えばたった一県の原子力発電所が稼働しなくなっただけで、最も人口が密集する南関東の五分の一のエリアを数ヶ月にも渡って一日数時間停電にしなければならないとは、我が国の災害に対する用意とはこんなに頼りないものだったのでしょうか。今お隣の中国に抜かれて経済大国世界第三位に転落した日本ではありましたが、それでも世界第三位と言われる経済大国もこんなにも土台のあやふやな経済大国だったのですね。何ヶ月も停電が続くとなると、東日本のみならず我が国全体に果たしてどんな影響が出てくるのか、予測もつきません。

 実はこの大震災の翌日、3月12日土曜日の午後は、昨年の11月の第一回に続いて、私が所属する「栄える会」の参加企業が中心となって進めている「命の輝き共生の森」協議会の第二回目の植樹祭の日でありました。前夜のニュースで東北の海岸部が大きな津波被害を蒙ったことは知っていても、まさかここまで酷い惨状とは思わず、「植樹祭」は、セレモニーの始まる前に犠牲者の為に黙祷を捧げたことの他は予定通り進められました。この日を迎える為に協議会の中心のメンバーはずっと準備に明け暮れてきました。当日大阪府から副知事が参加され、東大阪市の市長も参加され、挨拶の後、お二人で記念植樹をされました。

 私が嬉しかったのは、前回のブログの中で、大阪市内の飲食店の店員さんで、戦国時代の歴史に興味を持っておられる歴女さんのことを書かせていただきましたが、その方は日本の歴史だけではなく、ボランテイア活動に参加するのもとても好きな方で、この日、お友達を3人も連れて参加下さったことです。そして実を言いますと、その方々は全員韓国から来られた方々なのです。この方々は異国である日本の将来の為にと植樹活動に参加下さったのです。本当に見上げた方々です。さてこの日様々な団体から、300名以上の人々が集い、5班に分かれて1200本の苗木を植え、雑草が生えないよう敷地に藁を敷き詰めました。この木々が成長するには、後10年、20年とかかるのでしょうが、この地が府民の憩える自然の森になっているのを夢に見るだけですね。