現代霊園に変身への挑戦 その(6)

  

 平成19年に第二霊園の美原東ロイヤルがオープンし、平成22年には美原東の第二期がオープンし、その間、墓地使用者は少しずつ増加していった訳なのですが、既に両霊園を合わせて3千5百件を超える墓地の使用者がおられるのですから、二年に一度とは言え、墓地管理料の請求業務も年々大変になって参りました。しかし墓地管理料で運営をする霊園が、その管理料を集めるのに、多大な人件費を払うというのは無論誉められることではありません。折角お客様からいただいた管理料は、霊園運営と改善の為に有効に使わなければなりません。


 請求作業がどんなに大変でも、自動的に入金になるのなら良いのですが、期日通りに支払うというルールをルーズに考えておられるお客様も、率で言えばごく僅かですが、おられるようでございます。墓地管理料は年間何千円という少額故にということもあるでしょう。私共はお客様のご負担を軽減しようと、振込手数料が高い銀行を外して、120円の手数料で済む郵便振替のご利用をお願いしています。ところが、近くに郵便局が無いとか、行くついでが無いという方も多いかもしれません。いずれにせよ、私共の職員が期日に遅れたお客様にお電話させていただく業務が、近年お客様の増加と共に目立って増えて参りましたのは残念ながら事実でございます。


 墓地の新規使用を申し込まれた時には、係の者からご説明している筈でございますが、最初の墓地使用申込書の裏側にも、そして大切に保存されている筈の墓地使用の権利書とも言うべき永代使用認証書の裏側にも、霊園の使用規則と称する「約款」が掲載されていまして、その条文を読まずとも、ご存じの通り、何年も墓地管理料の支払いを放置されておられますと、やがては折角お建てになったお客様のお墓を撤収する手続きに入らなくてはなりません。僅かな墓地管理料の滞納でこんなことにならないように、少しルーズにお考えのお客様に、お客様のことを思って、職員がお電話を差し上げているのです。


 そこで私は来年度から両霊園の総てのお客様に対して、現在のような二年に一度の郵便振替による支払いを止めて、一年毎の銀行口座振替に改めようと決意しました。であれば郵便局に行こう、行こうと想いながら、そのうちについ失念してしまったというようなことは無くなる筈でございます。ただしそれには大きな問題がありました。するといつもなら二年分の墓地管理料がもらえる筈がその半分しか入って来なくなるのです。ただしそれは口座振替に変えた最初の年だけの問題なのであります。だから来年度は監督官庁から再び叱られることになるかもしれませんが、墓地代の一部を霊園運営に回さなければならなくなるでしょう。しかしこの苦しい一年さえ経過するならば、管理料請求の事務作業が大幅に合理化できるだろうし、支払いの延滞も大幅に減少するものと私は期待しています。

(画像は昨年霊園案内用カタログ作成に向けてモデルさんを使って美原東ロイヤルを撮影した時のもの)