伏中三八会

  

 9月29日土曜日、二年に一度開いている奈良市立伏見中学校(ロンドン五輪のボクシングで金メダルを獲った村田諒太選手の母校です)、昭和38年3月卒業生の同期同窓会、伏中三八会が、奈良市宝来の奈良パークホテル開催されました。私はこの三八会の永年幹事です。昭和38年に中学校を卒業した、というこの世代は、戦後生まれの団塊の世代です。出席者は32名でした。今年は職場で定年になったり、年金をいただく歳にもなってか、参加者もここ最近は残念なことに漸減傾向にあります。


 最も参加者が多かったのは平成10年で、この同窓会を始めて3回目の時で、「伏中三八会」の名称を決めたのもこの会だったのですが、全国から70名以上が集まりました。以後、同窓会の出席者の中から既に3名が亡くなりました。この3回目の頃の参加者は男女ほぼ同数だったのですが、以後女性の参加だけが激減して行きました。最初の頃は同居の(義理の)親の介護が理由になっていましたが、最近では、はっきりと幹事にそう言われる訳ではありませんが、どうやら、老けた顔を見せたくない、と欠席される女性が増えて来ているようです。


 老けた自分の顔を見せたくない相手は誰でしょうか? もしもそれが異性に対してなら、男女を分けて開催しさえすれば、女性の出席者はもっと増えるかもしれません。今回はテーブル毎の雑談だけでなく、出席者全員にお一人ずつ、前に出て来てもらって、近況報告をしてもらいました。司会の私が感心したのは、全員が人それぞれのしっかりとした考えを持って生きておられる、ということでした。だからこそ、この歳になって、同窓会にも出て来るのだ、ということにもなるのですね。


 さてこの二年に一度の同窓会は、今回で11回目になりますが、第1回目から守られてきた、一つの簡単な、参加者に義務づけるルールがあるのです。それは何かと言いますなら、この同窓会では、「家族(夫とか妻とか子供のこと)の自慢話はしない」ということなのです。勿論、自分自身の自慢話はいくらしていただいてもいいのです。この同窓会の出席者は、本人の努力と無関係に得られた誉れを評価することはなくても、自慢したい果実を実らせた本人の努力に対しては、拍手喝采する度量は持ち合わせているのです。