霊園の中の木々

美原ロイヤルメモリアルパークの経営者の野瀬です。ここ数年に渡り、羽曳野市埴生野という処で、姉妹霊園である美原東ロイヤルメモリアルパークの開発を進めて参りました。平成19年に第一期工事区画を開園し、この3月には第二期の開発許認可を大阪府様からいただきまして、7月の竣工を目指し、造成工事をただ今急ピッチで進めています。
霊園開発への行政指導を十数年前と比べれば、参道の幅が広がったり、一定の緑地面積や駐車スペースが必要になったりして、これらのことは開発者から見れば投資した土地面積の中から販売できる墓地面積が大きく減少させる結果になったことを意味いたします。
そして墓地利用者の皆様から、デフレ効果で土地の値段が下がっているほどには墓地価額は下がっていない、との印象を持たれる原因になっていると思います。しかし霊園開発者に緑地面積再生の義務を負わせることは、考えてみれば霊園として開発される前のその土地は木々が生い茂る山林だったのですから、どんな雑木林であれ、人間の生産活動によって排出された二酸化炭素をそれなりに吸収していたに違いありませんので、精一杯緑地をとり、そこに観賞用の花などではなく、出来る限りの木々を植えてやる、ということが開発者の義務ではないかと私は思うのです。

画像は美原ロイヤルの中にある「ガーデニング墓地」です。この区画の中央に小さな噴水を囲む花壇があります。昔はこの花壇に四季折々咲いた花を植えかえておりました。するとあるお客様が、亡くなった人の魂に会えると思ってここに来るのに、ここに来れば、人間は死んでも死なない生きとおしの命だと気づかせてくれるのに、そんな目の前で昨日まで花壇に生きていた命を奪いとる作業をする、というのはどんなものだろうか?とおっしゃる方がいました。その後はその花壇にはハーブのような多年草の花を植え、植え替えはしないことにしたのです。