2018年1月29日 / 最終更新日 : 2018年2月10日 noseh 小説「転業 -自分が変われば-」 序章(廃業の決断)その5 楕円形の会議テーブルに座っていた全員が凍り付く。 (どうやら我々は空気を間違って読んだらしい。龍平さんを会長は嫌っておいでのようだ。) 長い沈黙の後、龍平はようやく口を開いた。 「言われれば、少し多いようです、何故か延滞 […]
2018年1月27日 / 最終更新日 : 2018年5月18日 noseh 小説「転業 -自分が変われば-」 序章(廃業の決断)その4 野須川寝具産業が僅か一年でこのような急成長を成し遂げられたのは、一年前、取引銀行の一行だった「なみはや銀行」の山村頭取とたまたま俊平が懇意になったことから、一挙に同銀行が融資支援を増加させたことにある。なみはや銀行も、野 […]
2018年1月23日 / 最終更新日 : 2018年2月10日 noseh 小説「転業 -自分が変われば-」 序章(廃業の決断)その3 山崎はその後、二兎追う者は、の譬え通り、そのどちらの会社からも距離をおかれるようになるのだが、その話は次章に譲り、昭和五十二年の夏、野須川寝具産業は高級寝装品の訪問販売部門、カシオペア事業部を立ち上げ、先ずは関西(大阪) […]
2018年1月22日 / 最終更新日 : 2018年2月10日 noseh 小説「転業 -自分が変われば-」 序章(廃業の決断)その2 「丹比(たんぴ)地区の同意書、貰えない理由でも何かありますのか?」の問いに、野須川俊平の後ろにいた息子の龍平(四十六歳)の顔色が変わったのを下村は見逃さなかった。(やはり息子は正直者だ。ポーカーフエースは苦手と見える。会 […]
2018年1月18日 / 最終更新日 : 2018年2月10日 noseh 小説「転業 -自分が変われば-」 序章(廃業の決断)その1 平成五年(一九九三年)七月某日、その日は雲一つない好天の夏日であった。昔から大阪の副都心と言われながらも、大阪都心の発展に比べれば、次第に地方都市になって来ている堺市だが、中心地である南海高野線堺東駅の付近だけは今も大阪 […]
2018年1月16日 / 最終更新日 : 2018年1月18日 noseh 前書き 前書き この写真は今朝、奈良市西郊地区にある私のマンションから、ベランダの前の池の端に植えられたアメリカ・フー(楓)を撮影したものです。 ご覧の通り、たった一枚の葉が残るのみです。実はこの状態になったのは昨年十二月のクリスマスの […]